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大島史子

​ハヨンガ翻訳者

立教大学法学部卒業。イラストレーター、漫画家。ラブピースクラブコラムサイトでフェミニズムエッセイ漫画「主人なんていませんッ!」を連載。独学で韓国/朝鮮語を習得。訳書に『ハヨンガ』(小社刊)などがある。

この小説で描かれているのは韓国社会だが、盗撮をはじめとするデジタル性暴力、レイプドラッグ、恋人間の性暴力、二次加害、そしてすべての根底にある性差別・女性嫌悪・家父長制と、何ひとつ日本と無縁なものはない。
さらに韓国とちがって日本ではいわゆるアダルトビデオの制作・流通が合法なのだが、その現場で女性たちはおぞましい性暴力、性搾取に遭っている。

このような被害があること自体は、ひょっとするとそこそこ多くの人が知っているのかもしれない。しかしその被害に遭うとはどういうことか本当の意味で知っている人、被害者の立ち場に立って、被害者に寄り添いながら認識している人は決して多くないだろう。もし多ければ、日本社会はとっくに変わっているはずだから。

だから世の中が変わることを願いながら、私もまた読者の一人としてこの問いを受け止めようと思う。

 

「私は、今生きているこの社会を本当に知っているのか」

これ以上女性たちが「地獄」に突き落とされないために、一人でも多くの人がともに被害者の「悲しみを背負っていく」必要があるのではないか。そのためにはまず耳を傾け、彼女たちのことを「知る」ことだ。

​(訳者あとがきより一部抜粋)

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aboutBOOK

「ハヨンガ」とは

「ハーイ、お小遣いデートしない?」(日本語で言う「パパ活」など)を短くまとめたスラング。男たちが少女たちに向けて使った言葉は今、フェミニストたちの間の「挨拶」になっているという。その背景にあった闘いとは?

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